英語の長文は、センター試験などの簡単なものであれば何も考えずともそのまま読んでいけば理解できます。
しかし、大学受験の英語ともなると(特に国公立や難関私立だと)、練習してないと何についての話をしているのかさえ理解できないということがあります。知り合いに、単語もほとんど覚えており、語法やイディオムの知識も豊富な受験生がいますが、その人も阪大対策の長文では「テーマ」すらつかめていませんでした。
しかし、英語の論文というのは文章構造がしっかりしていることが多く、高度な内容の文章になればなるほど、わかりやすい文章構成になっていきます。
そこで、長文を読むときは次のことを意識してみて下さい。
段落ごとに、最初の二文と最後の二文を丁寧に読む
英語の文章は、いくつかの段落(パラグラフ)に分けられていて、段落ごとに一つのトピック(題材)があります。
そのトピックというのはその段落の最初の方に書かれていることが多いので、最初の二文をじっくり読めばその段落のトピック、つまり「その段落では何について書かれているのか」がわかります。
また、その段落の最後の方には、そのトピックに対する筆者の考えや、結論がまとめて書かれています。また、最後の文を読めば、次の段落へのつながりがわかることもあります。
つまり、段落ごとの最初の二文と最後の二文さえきっちり読み解くことができたなら、「何の話をしているのか」と「筆者の考え」の両方がもれなくわかっちゃいます!
じゃあその中間に書いてあることは読まなくていいのか。というと、そうでもありません。
中間に書いてあることでは、トピックに対して筆者がそう考える「根拠」やその「実例」が説明されています。
ですから、中間に書いてあることをよめば、「なぜ筆者はこのように考えるのか」がよくわかります。
しかし、「トピック」と「筆者の考え」がよくわかってもいないのに、「なぜ筆者がそう考えるのか」を必死に読み解いていても、意味がありませんよね?
要は優先順位です。
たとえば、「ケンジはプールでとても速く泳いだ」という文章を読むときに、「プールでとても速く」だけ見ても何言ってるのかさっぱりですよね?でも「ケンジは泳いだ」という部分をみれば「誰が何したか」明確にわかります。「どこで」「どのように」という補足情報は後回しでいいですよね!
難解な長文を読むときも、まずは「トピック」と「筆者の考え」をシンプルに理解しながら読んでください。